あなたの会社は「安全」ですか?(2/2)
こんにちは。
Revd Advisory(レヴアドバイザリー)株式会社 代表の湯田平です。
会社の短期的な安全性を測る指標として、前回「流動比率」「当座比率」をご紹介しました。
今回は長期的な安全性を測る指標、「固定比率」「固定長期適合率」についてお話しします。
固定比率
固定比率は固定資産と純資産(自己資本)の割合です。
計算式は以下の通り。
固定比率(%) = 固定資産 / 純資産(自己資本) × 100
現金化することが難しい固定資産が、返済する必要のない自己資本でどの程度まかなわれているか測るための指標です。
この比率が100%に満たない場合、固定資産より自己資本が大きくなっているということ。
会社が長期的に保有する固定資産を自己資本だけでまかなえているということで、長期的な安全性は問題ないと判断できます。
逆に100%以上ある場合は固定長期適合率も分析しておきましょう。
固定長期適合率
計算式は以下の通り。
固定比率(%) = 固定資産 / (自己資本+固定負債) × 100
固定比率と違う点は、固定比率は固定負債と自己資本だけの割合でしたが、自己資本に長期的に返済すればいい固定負債が足されるという点です。
短期借入金などの流動負債で固定資産を支払ってしまうと、利益が上がる前に返済に追われてしまうことに。
長期的に返済していく長期借入金といった固定負債と、自己資本の範囲内で固定資産を支払うことができれば経営は安定化します。
この比率が100%以上となっている場合、過度な投資により固定資産が膨らんでしまっており、長期的な安全性が薄れてきている可能性があります。
固定比率が100%以上ある場合でも、固定長期適合率が100%に満たなければ固定資産への投資は問題ないと判断できます。
業態にもよりますが、固定比率を100%以下にするということは中小企業の経営者にとって難しい可能性がありますので、その場合は固定長期適合率を分析しましょう。
「流動比率」「当座比率」では比率が高ければ高いほど安全性がありましたが、「固定比率」「固定長期適合率」では比率が低ければ低いほど安全性が高いという点に気をつけてください。
いかがでしたでしょうか。
「流動比率」「当座比率」では短期的な安全性、「固定比率」「固定長期適合率」では長期的な安全性を測ることができます。
もし安全性に問題がありそうな場合は、当社にお声がけください。
それでは。