Revd Advisory株式会社の代表ブログ

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定額法と定率法、どちらがいいか

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こんにちは。

 

Revd Advisory(レヴアドバイザリー)株式会社 代表の湯田平です。

 

コロナ禍もだいぶ落ち着き、胸をなでおろしている経営者の皆さまも多いことでしょう。

 

しかし第8波を予測されている専門家も少なくないようですので、慢心せず各々でできる対策は怠らずにしっかりとやっていきましょう。

 


さて、今回もまた減価償却について。

 

先日の記事で定額法と定率法のそれぞれの計算式についてふれましたが、今回はさらにそれより派生して「定額法と定率法、選ぶとしたらどちらがいいか」についてです。

 

 

 

 

定額法と定率法

まずははじめにちょっとだけおさらいです。


定額法とは?

毎年同額を減価償却費として計上していく方法です。

個人事業主で車両を購入した際には、基本的にこちらの定額法を用いて計算します。

 


定率法とは?

毎年一定の割合で、段階的に減価償却していく方法です。

初年度に最も金額が大きくなり、その後は年々減少していきます。

 

 

 

 

定額法と定率法、どちらになるか

選択の余地がある資産もありますが、実は取得する資産の種類によってはすでに定額法か定率法か決まっているものもあります。

 

そしてその条件は法人か個人かでも異なりますので、法人の場合と個人の場合、それぞれ見てみましょう。

 

ちなみに今回まとめている情報はよく使われる科目に限り、平成28年4月1日以後に取得をされた資産を大前提としてまとめています。

 

それ以外の期間に取得された資産の減価償却については税理士先生にお尋ねください。

 


法人の場合

定額法しか選べない資産

建物、建物附属設備及び構築物、ソフトウェア など


定率法しか選べない資産

なし


基本的には定率法だが、定額法も選択できる資産

機械装置、車両運搬具、器具備品 など

 

 

個人の場合

定額法しか選べない資産

建物、建物附属設備及び構築物、ソフトウェア など


定率法しか選べない資産

なし


基本的には定額法だが、定率法も選択できる資産

機械装置、車両運搬具、器具備品 など

 

 

つまり、

 

「建物、建物附属設備及び構築物、ソフトウェア」は定額法以外の選択肢なし。

 

「機械装置、車両運搬具、器具備品」は基本的には法人では定率法、個人では定額法。ただし選択の余地もある。

 

ということになります。

 

 

 


結局どちらがいいか

前回の記事で定額法と定率法のそれぞれの計算式についてふれましたが、

 

定額法ではほぼ毎年均等な金額を計上するのに対し、定率法では償却期間の前半で大きく計上し、後半は金額が小さくなるという特徴があります。

 

では定額法と定率法、それぞれを判断する基準ですが、

 

「早く経費計上したければ定率法、それ以外は定額法」ということになります。

 

早く経費計上することによって節税効果となり、手元にお金が残ります。

 

当然計上する総額は決まっているので、どちらを選択しても最終的には一緒なのですが、会社の計画に沿って定額法、定率法を選択することをおすすめします。

 

 

 

といったところで今回はここまで。

 

また次回にお会いしましょう。

 

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