地銀の実力とリスクを分析できるツール
こんにちは。
Revd Advisory(レヴアドバイザリー)株式会社 代表の湯田平です。
ここ数回、連続で地銀再編について取り上げてきました本ブログ。
ここにきて、日本経済新聞社から地銀の実力とリスクを分析し、可視化できるツール「NIKKEI Financial RAV」が発表されました。
大変気になる情報ですので、今回はこちらを取り上げます!
NIKKEI Financial RAVで出来ること
全国の第一地銀64行、第二地銀38行の計102行のデータを対象とし、様々な角度から分析することができます。
実力とリスクを見える化しランキング
(1)実力診断
実力診断は以下の7項目を、ランクS〜Eで表示。
ランクはB以上が平均値以上という値になっています。
- 財務力
- 収益力
- 成長性
- 経営の独自性
- ESG
- 地域経済の状況
- 職場環境・処遇
(2)リスク傾向分析
リスク傾向分析は以下の項目で表示されます。
こちらはランクではなくグラフ表示され、グリーンのゾーンに収まればバランスが取れている状態となります。
・財務の毀損
→財務の安定性を診断し、安定を損なうリスクを表示
・収益力の低下
→今後収益力や効率性が落ちるリスクを表示
・ESGの脆弱化
→地域や社会、ESGへの貢献力が落ちるリスクを表示
(3)実績ランキング
各地銀の公開データをもとに、地銀の実績ランキングを表示できます。
ランキングは計26項目から気になる指標を選択し並べ替えることも可能となっています。
各地銀の詳細なデータが見れる
(1)実力診断
「実力とリスクを見える化」の実力診断の結果を各地銀ごとに表示できます。
(2)信用スコア
信用力の高さを示す信用スコアは、市場評価と連動し表示されます。
56〜100が良好、31~55が安定、0~30は注意となっています。
(3)業種別の貸出依存度
各地銀の貸出額を小種別に分類し、その地銀がどの業種において強いかなどを一目で見ることができます。
地銀の平均値より貸出依存度が高い業種は強調表示されるので、一目でその地銀のバランスを見ることができます。
(4)実績ランキング
こちらも「実力とリスクを見える化」の実績ランキングと項目は一緒で、その地銀が各項目において何位なのかを一目で見ることができます。
上位10位以内に入れば赤字に、逆に下位10位以内に入ってしまうと青字表記となって表されます。
(5)リスク傾向分析
こちらも「実力とリスクを見える化」の同項目と同じ指標。
当該地銀が「財務の毀損」「収益力の低下」「ESGの脆弱化」でそれぞれ何位なのかを見ることができます。
NIKKEI Financial RAVを使うには
NIKKEI Financial会員(有料)であれば誰でも使うことができます。
サービスサイトは以下に記載します。
このツールを使うことによって、今後どこの金融機関と付き合うのがベストか、自分の業種においてどこの金融機関が強いかなど簡単に調べることができるようになります。
今後地銀再編に向かって動き出す流れにぴったりのツールではないでしょうか。ぜひ活用してみてください。
といったところで今回はここまで。