<借入のすすめ>経営者はなぜ借入すべきか
こんにちは。
Revd Advisory(レヴアドバイザリー)株式会社 代表の湯田平です。
前回の記事で納税について触れましたが、今回も同じく「経営者が嫌うもの」というテーマでお話しします。
納税も嫌い!という方、ぜひ前回の記事をご覧ください。
日本人の価値観なのか、借入を毛嫌いする経営者の方が多くいらっしゃいます。
確かに個人レベルで見れば人からモノを借りることはあまり良くありませんが、経営で言えば話は変わります。
経営者たるもの、借りられるときに借りるべし。
借入が会社を守る
今まではそういう風に考えていなかった方でも、今回のコロナ禍で痛いほど身にしみたのではないでしょうか。。。
「あのとき借りておけば倒産せずに済んだのに」
「あのときだったらもっと良い条件で借りられたのに」
など、後悔先に立たずという状況になった経営者が多くいらっしゃるかと思います。
このブログでも再三言っている通り、現預金のショートが倒産を招きます。
借入でもなんでも、お金が手元にある限り倒産しません。
借入が会社を強くする
逆に、借りた資金を投資に回せば、より早い成長が見込まれます。
単純計算ではありますが、1店舗で売上100万円出す店がもう1店舗出せば、売上も倍になりますよね。
そのもう1店舗つくるための資金を、「売上がある程度溜まったら」と保留にするより、「金融機関から調達しより早く成長させる」という発想が大切です。
借入がさらに融資を受ける体制を整える
借入で資金を調達することが、会社を守ると同時に会社を強くする秘訣なのです。
しかしそれでも無借金経営を目指す方々がいます。
そして彼らの一部には、「無借金経営の方が健全な経営をしているから、いざとなったときにお金を借りやすい」と思っている方がいます。
しかし、これは大きな間違い。
金融機関は「これまで一度も取引したことのない方」にお金を貸すより、「過去に取引実績があり、ちゃんとお金を返す方」にお金を貸した方がリスクが少ないと判断します。
さらに過去に取引実績がなくても、他の金融機関からの借入の返済状況も判断基準とみなすため、一度目は断られた金融機関でも、他の金融機関との取引実績を証明すればOKとなることも。
「○○銀行さんが貸しているなら、しっかり調査した上で貸してるんだな。ちゃんと返済しているし問題なさそう」と考えるわけです。
借入の返済実績が、さらに借りられる体制を整えるのです。
借入なんてできればしたくないという考えは、経営者の観点を差し置いた、個人の主観に基づくものです。
しかし経営者となった以上は、個人の主観ではなく論理的に頭を働かせないといけません。
今回のコロナ禍で、奇しくも我々の言ってきた借入の重要性が表面化しました。
アフターコロナの際には「喉元過ぎれば熱さを忘れる」ではなく、倒産してしまった企業の反省点を把握して経営に活かしてください。