損益分岐点が簡単にわかる計算方法(2)
こんにちは。
Revd Advisory(レヴアドバイザリー)株式会社 代表の湯田平です。
今回は前回の続きで、損益分岐点についてさらに深く見ていきます。
損益分岐点は経営する上で非常に重要なポイント。その見方について学んでいきましょう。
損益分岐点比率
前回の計算式で出した損益分岐点売上高から、損益分岐点比率を出すことができます。
損益分岐点比率とは、その数字が低ければ低いほど売上低下による赤字への影響が少ないと言える、経営指標のひとつです。
損益分岐点比率の計算式は次の通り。
損益分岐点比率 = 損益分岐点売上高 ÷ 実際の売上高 × 100
これを前回のひろし君のケースにあてはめてみましょう。
〜前回のおさらい〜
経営者ひろし君は1つ120円で仕入れた商品を売値200円で販売しており、損益分岐点125万円のところ実際の売上高は150万円となかなかの数字を残せていた。
ひろし君の損益分岐点売上高は125万円ですが、実際には150万円の売上が出ていました。
損益分岐点比率 = 125万円 ÷ 150万円 × 100
損益分岐点比率 = およそ83%
となります。
この83%という数字だけでは、ひろし君の会社が良いのか悪いのか見えにくいですね。
一般的に言われている損益分岐点比率の目安は次の通りです。
・60%未満:超優良企業
・60~80%:優良企業
・81~90%:普通企業
・91~100%:損益分岐点企業
・100%超:赤字企業
つまりひろし君の会社は普通企業に分類されますね。よかったねひろし君。
安全余裕率
安全余裕率とは、実際の売上高と損益分岐点売上高の差が何%程度になるかを計算した、経営指標のひとつです。
こちらは数字が高ければ高いほど良くなります。
計算式は次の通り。
安全余裕率 = ( 実際の売上高 - 損益分岐点売上高 ) ÷ 実際の売上高 × 100
またまたひろし君のケースにあてはめてみましょう。
安全余裕率 = ( 150万円 - 125万円 ) ÷ 150万円 × 100
安全余裕率 = およそ16%
この16%という数字は、つまり実際の売上高から16%落ちたら赤字になるという数字ですので、経営者はこの数字をいかに守るかが重要になります。
経営者であればおおよそでかまいませんので、せめて損益分岐点くらいは把握しておきましょう。
その上で損益分岐点比率と安全余裕率を理解し、自社がどの程度の売上高を目指すか考えていきましょう。
今日はここまで、また次回です。
それではまた!