粗利を見ればその会社の価値が分かる
こんにちは。
Revd Advisory(レヴアドバイザリー)株式会社 代表の湯田平です。
前回損益計算書のなかで軽く触れました、
粗利
について今回解説してまいります。
前回の記事もチェックしておいてください!
◼粗利とは
粗利は粗利益の略称で、損益計算書の「売上総利益」を指します。
売上高から原価を差し引いた利益です。
会社の経営状態を見るときに重要な項目の一つで、この粗利でしっかりと利益を出せているかが、質の高いサービスを生み出せているか、その会社の価値があるかにつながってきます。
◼粗利の重要性
「売上は毎年上がっているのに利益が上がらない」
これは目先の数字ばかりを見ていると陥るケースです。
例えば
- 売れ筋だけど原価率が高い商材に頼ってしまっている
- 増えた仕事の分を外注に回している
- 販促やキャンペーン、値下げばかり行っている
など。
売上1億円あっても粗利1,000万円しかなければ、事業の価値や魅力が低く、ビジネスモデルに問題がある可能性があります。
逆にいうと、粗利を高く保てることができれば、それは事業に付加価値があり、サービスの質が高い証明になります。
◼利益のものさし「粗利率」
では何を持って粗利が低い、粗利が高いかを判断するかというと、
売上総利益率(粗利率)を出して判断します。
粗利率 = 粗利 ÷ 売上高
ただし「○○%以上の粗利率があるから大丈夫!」とは一概には言えません。
粗利率が高い業態もあれば低い業態もあるためです。
5つの業態に絞って粗利率のおおよその平均値を算出しました。
例えば卸売業であれば粗利率が15%程度で問題ないですが、当社のようなコンサルタント業で粗利率15%となったら大問題です。
◼粗利率を上げる方法
粗利が重要だということはわかっている。しかしどうやってあげればいいのかが分からない。
というお悩み、よく耳にします。。
粗利益を上げる方法としては、以下のような手段があります。
- 安易な値引きをしない(販売価格を上げる)
- 高額商品へのシフト
- 新しい取引企業の発掘
- 不必要なコストのカット
- 従業員パフォーマンスの向上
などなど・・・
しかし今回強く言いたいのはこれ。
付加価値の創出
商品やサービスに付加価値をつけることができれば、例え他の商品・サービスより高くても購入いただけるようになります。
付加価値の一例を挙げてみましょう。
○食品・飲食の付加価値
- おいしい
- 安心、安全
- SNS映えする
○製品の付加価値
- 高品質、高性能
- 耐久性、製品寿命が長い
- サポート体制が充実
○サービスの付加価値
- スピーディな対応
- 専門性が高い
- ハイクオリティ
○そのほかの付加価値
- 省エネ、エコ
- CSRを意識している
- 国際規格(ISOやPマーク)を取得している
などなど、、
ここに記述した付加価値は一般的なものですので、ここにはない、独自性のある付加価値をつけることが利益率を上げるための第一歩になるかと思います。
いかがでしたでしょうか。
経営者の皆様はまずは損益計算書を確認し、現在の粗利率がどの程度か、業界水準より劣っていないかを確認してください。
粗利、粗利率が低くてお困りの方は、当社の財務コンサルタントが一緒に頭を抱えますのでご一報を。